この週末、ヴァイオリンの弓の毛を張り替えてもらって来ました。弓の毛は馬のしっぽで出来てるんだけど、古くなると弱ってぶちぶち切れまくるようになってしまうので、ときどき張り替えが必要なのです。職人さんがたまに近所の楽器店に出張でやって来て、1時間ほどかけてその場でやってくれます。
仕事してるの見ながら、世間話をしました。「どれくらいやってるんですか」。今は全然やってませんけど、きちんと習ったのは15年くらいです。「ほほー。じゃあ、基礎はばっちりですね」。う、うーん…(話題を変えたい)。本当はね、この弓も買い換えた方がいいんだろうなーと思うんですけどね。昔、先生に「この弓、重心が変だよ」って言われました。「そうですねぇ。これ入門者用ですもんね」。う…。「材料費の問題で仕方ないんですけど、安い弓はこの根本の部品がプラスチックなんですよ。ここが軽いから、どうしても重心がおかしくなっちゃう」。へー。
あのー。「まあまあ」クラスの弓って、いくらくらいなんですか。「まあまあ、かぁ。10万くらいですかね」。うへ…。職人さんは手を休めて、びびる自分を面白そうな顔をしてちょっと眺めてから、「実を言うとね」。はい。「10万くらいだと、『ぼちぼち』ってとこかな」。ぼちぼち…。「『まあまあ』は20〜30万くらい、50万くらいで『そこそこ』、80万くらい出すと『なかなか』、100万超えると『これはこれは』って感じです」。……。「10万〜50万の価格帯は純粋に材料費の違いが価格の差になってるから、お金を出せば出しただけ良い弓になります」。なるほど…。「まだ時間かかるから、お店の弓で試し弾きしてみたらどうですか。試すだけならタダですよ」。
下手だから他人に聞かれるのやだなー、と渋っていたら、お店の人が手際よく何本か選んで防音室を貸してくれました。なんだ、誰にも聞かれないなら、安心。で、弾いてみてびっくり。まともな弓だと、スピカートとかすごい楽なの。ある程度以上に上達したら弓だけは買い替えろって言われてたのは、こういうわけだったのね。うう、買っちゃおうかなっ…。というわけで、衝動買い。「ぼちぼち」も行かない、初級者用くらいの弓だけど。でも重心がマトモなんだよっ。
リネージュの世界で例えると、ヴァイオリンの弓って「武器」みたいなモノなんだなぁ、と思いました。んで、防具がヴァイオリン本体ね。入門者用のしょぼい楽器で協奏曲とか弾くのって、象牙の塔セットに+0ハンターボウ持ってエルモア荒れ地でPOT使わずに一家狩るみたいな感じ。いろいろ工夫してやれば出来るんだけど(実際やってた)、すごい大変。だけど、武器だけでもせめてフルDAIにすれば、断然狩りが楽になる。そんな感じ。今まで無駄に苦労して弾いてたんだなぁ。
ところで、時間が合わないのか練習サボってるのか、ここしばらくDEと会ってません。最後に聞いたとき結構きれいに音が出るようになってたので何気に期待してたんだけど、スウィープどうなったんだー。