ラグの確認
「ラグかな?」と感じたときには、通信状況を調べてみましょう。
通信状況は、次のようにpingコマンドを使って調べることができます。pingコマンドは、指定したマシンに対してテストデータを送信し、要求を出して相手から応答が返ってくるまでの通信時間を測定して表示してくれる、Windows標準のコマンドです。
-
コマンドプロンプト(MS-DOSプロンプト)に、次のようにコマンドを入力します。
ping 61.204.213.75
pingの後ろには、経路の調査で調べたNCJのルータのIPアドレスを指定します。上記の例ではpingコマンドはテストデータを10回送り、結果を表示しますが、次のように-tオプションをつけて実行すると、連続でテストデータを送り続けます。
ping -t 61.204.213.75
pingを中断するには、Ctrl-Cを押します。
-
コマンドを入力すると、次のような結果が表示されます。
C:> ping -t 61.204.213.75 Pinging 61.204.213.75 with 32 bytes of data: Reply from 61.204.213.75: bytes=32 time=20ms TTL=119 Reply from 61.204.213.75: bytes=32 time=20ms TTL=119 Reply from 61.204.213.75: bytes=32 time=30ms TTL=119 Reply from 61.204.213.75: bytes=32 time=20ms TTL=119 Ping statistics for 61.204.213.75: Packets: Sent = 4, Received = 4, Lost = 0 (0% loss),Approximate round trip times in milli-seconds: Minimum = 20ms, Maximum = 30ms, Average = 22msC:>
-
ここでチェックすべきは、「time=○○ms」のところです。これが100ms以下ならまず問題ありませんが、例えば500msなどと表示される場合には、ゲームをしていてもかなり反応が重たく感じられるはずです。
1秒=1000msですから、500msの場合には通信時間だけで0.5秒かかってしまっているわけで、ゲームではこの他にプログラムの処理時間もあるので、ヒールしてHPが回復するのに1秒近くかかってしまったりします。
こんなときは単騎狩りは避け、きつくない狩り場を選んだ方が良いでしょう。
-
次のような結果になる場合には、ほぼ確実にラグが発生します。
C:> ping -t 61.204.213.75 Pinging 61.204.213.75 with 32 bytes of data: Reply from 61.204.213.75: bytes=32 time=50ms TTL=119 Request timed out. Reply from 61.204.213.75: bytes=32 time=500ms TTL=119 Reply from 61.204.213.75: bytes=32 time=130ms TTL=119 Ping statistics for 61.204.213.75: Packets: Sent = 4, Received = 3, Lost = 1 (25% loss),Approximate round trip times in milli-seconds: Minimum = 50ms, Maximum = 500ms, Average = 227msC:>
-
「
Request timed out.
」という行がありますが、これは送ったテストデータに対して相手側から応答がなかったという意味です。これが出ちゃったときは、かなりヤバいです。こんなときは、狩りはあきらめた方が良いでしょう。無理に狩りに行くとラグ死または切断死しかねません。
切断の確認
切断して再ログインができない場合には、通信が切断している場所を調べてみましょう。
-
コマンドプロンプト(MS-DOSプロンプト)を開き、次のコマンドを入力し、NCJの2台のルータ(61.204.213.75、61.204.214.75)に対してpingを実行します。
ping 61.204.213.75ping 61.204.214.75
両方のルータから応答があるにもかかわらずリネージュに接続できない場合には、サーバがダウンしているか、NCJ内部の通信回線に障害が発生しています。この場合には全ユーザが切断していますから、確実に補償対象となります。たとえ狩り中でも、経験値に関してはあまり心配する必要がありません(とは言え、多少は巻き戻されるでしょうが)。公式サイト上で障害情報をチェックし、復旧を待ちましょう。
問題となるのは、片方のルータからのみ応答がある場合です。この場合にはルータまでの回線に問題がないので、応答のないルータ自体がダウンしている、あるいは故障していることが考えられます。不運にしてダウンした方のルータ経由で通信していた人が切断します。
NCJ側機器の不具合による切断ですから、補償してくれても良さそうなものですが、過去の例では「全員が切断したわけではなく、サーバも正常稼働していた」ことを理由に補償されませんでした。
ただし、きちんとデータを取って苦情を言えるユーザが増えれば、今後対応が変わる可能性もありますから、次のデータを添えてNCJに苦情を出しましょう。
- 両方のルータへのping結果
- 両方のルータへのtracert結果
-
両方のルータとも応答がない場合には、ルータまでの通信経路上のどこかで障害が発生しています。
WebブラウザでYahoo!などのページも見られない場合には、自宅内の装置やモデムのリンクが切れている可能性があります。
- モデムのLEDを見て、リンクが切れていないか、エラーが出ていないかを確認。
- ルータを使用している場合、ルータのLEDも同様にチェック。
- HUBを使用している場合、HUBの各ポート(LANケーブルの差し込み口)のLEDが点灯しているかどうか確認。消灯していたらHUB不良。
ルータやHUBに不具合が出ている場合には、基本的に交換するしかありません。購入後間もなくであれば、初期不良として店に新品と交換してもらえる可能性がありますから、レシートを添えて苦情を言ってみましょう。保証期間内であれば修理してもらえるでしょうが、その間1週間程度は通信が使えなくなります。
モデムのリンク切断が起きている場合には、機器の不良ではなく回線の異常です。何度も起こるようなら、NTTとプロバイダに相談しましょう。
モデムのリンク切断がなく、自宅内の機器のいずれにも障害が発生していない場合には、プロバイダ内部で障害が発生していると考えられます。プロバイダの障害情報をチェックしたり、サポート窓口に苦情を言ってみたりしましょう。これが何度も起こるようなら、プロバイダ変更を考えた方が良いと思います。
ラグ発生源の特定
恒常的にラグに悩まされる場合、経路上のどこでラグが発生しているのか調べ、データを添えてプロバイダに苦情を出してみましょう。
経路調査と通信状態調査には、ExPingを利用するのが便利です。別ページにインストール方法などをまとめてありますので、ご利用ください。ここでは、ExPingを利用して調査したものとして説明します。
ExPingのpingの結果、すべてのルータで平均的に失敗している場合には、プロバイダ内部の通信状態が悪いと言えます。プロバイダに苦情を言い、改善しない場合にはプロバイダを変更するしかラグ改善の方法はありません。
しかし、たとえば次のように経路の途中から失敗が発生するようになる場合、プロバイダの外部の通信状態によりラグが発生している可能性が高くなります。この場合、プロバイダを変更してもラグが解消するとは限りません。ただしその場合でも、ユーザがまず相談する先はプロバイダとなります。プロバイダに調査してもらった上で、ラグ原因がプロバイダ外部にあるとわかった場合には、NCJに苦情を言うことになります。
対象 | 実施回数 | 失敗回数 | 失敗率 | 最短時間 | 最大時間 | 平均時間 |
---|---|---|---|---|---|---|
192.168.0.254 | 11618回 | 0回 | 0% | 7ms | 352ms | 9ms |
61.203.92.1 | 11618回 | 0回 | 0% | 8ms | 160ms | 13ms |
218.227.100 | 11618回 | 0回 | 0% | 13ms | 171ms | 12ms |
218.227.247.126 | 11618回 | 0回 | 0% | 7ms | 189ms | 15ms |
219.107.255.254 | 11618回 | 0回 | 0% | 8ms | 215ms | 17ms |
133.205.1.2 | 11618回 | 0回 | 0% | 12ms | 192ms | 18ms |
AS4716.ix.jpix.ad.jp | 11618回 | 29回 | 0.2% | 7ms | 268ms | 20ms |
61.204.213.75.bb.t.pwd.ne.jp | 11618回 | 31回 | 0.3% | 13ms | 296ms | 19ms |
それでもラグが解消しない場合には、プロバイダを変更するしかないでしょう。プロバイダを変更すれば経路が変わり、ラグが解消する可能性があるからです。ただし別の経路でラグが出ない保証もないので、その点を覚悟の上で変更してください。