- PCの性能
- ウィルス対策ソフトの設定
- ウィルス、スパイウェア
- ハードディスク
- 回線工事の予定
- 通信機器の異常
- 通信機器の熱対策
- 通信機器の性能
- 回線の性能
- 無線LAN
- 電話回線の状態
- 通信回線の状態
- 通信状態
PCの性能
PCの性能が不足している場合に、処理が追いつかなくてラグが発生することがあります。次のことを試してみてラグが軽減される場合には、PC性能が不足している可能性が高いと言えます。
- 全体チャットOFF (/chat off)
- バック音楽OFF (/music off)
- 効果音OFF (/sound off)
狩り中に全体チャットや音楽をOFFにする程度で十分改善できる場合には、それでしのぐのも手ですが、効果音まで止めないとラグが出る場合には狩りにも激しく支障が出ているはずですので、PCの強化を考えた方が良いでしょう。
公式サイトの「必要環境」のページでは、メモリは512MB推奨と書かれていますが、必ずしも512MBあれば快適にプレイできるとは限りません。リネージュはかなりメモリを消費するアプリケーションなので、リネージュ以外にアプリケーションが起動されている状態でリネージュを起動すると、メモリスワップを起こして極端に動作が重くなることがあります。テレポートしたり、ケイブや塔で階段を移動した際に、やたらHDにアクセスして表示に時間がかかるような場合、メモリを増やすことで快適になることが多いようです。
Firefoxを利用していて、Firefoxを起動したままリネージュを起動するとHDアクセスが頻繁に発生してラグが出る場合、Firefoxの設定を変更することで改善する場合があります。Firefoxは、初期設定では「進む」や「戻る」のボタンで移動できるページの内容をメモリ上に展開するため、かなりメモリを消費するのです。このため、メモリ上に保持するページ数を減らしてやれば、メモリ消費量を抑えることができます(参考: えむもじら「bfcache による使用メモリを制御: browser.sessionhistory.max_total_viewers」)。ただし、再読み込みが発生する頻度が高くなるため、ブラウザの表示速度は若干犠牲になります。この値の設定変更は、次の手順で行います。
- アドレスバーに「about:config」と入力。
- 「フィルタ」に「browser.sessionhistory」と入力。
- 設定名の中にある「browser.sessionhistory.max_total_viewers」の行の上でダブルクリック。
- 「整数値を入力してください」というダイアログが表示されたら、0を入力。0を指定した場合には、一切メモリ上にページを保持しなくなります。
- Firefoxを再起動。
メモリに余裕がある場合には、初期値(-1)のまま変更する必要はありません。この設定を行った後にメモリ増設して余裕ができた場合には、初期値に戻しておくと良いでしょう。
また、本体CPUがよほど遅い場合は別ですが、グラフィックボードを性能の良いものに交換するだけで、かなり快適になることもあります。まだPCを買い替えたくはないけれども性能を改善したい場合に、検討してみると良いでしょう。
ウィルス対策ソフトの設定
ウィルス対策ソフトを入れていて、決まった時間にドライブをスキャンする設定になっている場合、リネージュをプレイ中にドライブスキャンが開始されるとラグが出ます。同様に、決まった時間にデータ更新する設定になっている場合にも、データのダウンロードが始まるとラグが出ます。
これを避けるためには、次のように設定変更します。
- データ更新は、PC起動時に行う。
- ドライブスキャンは手動で行う。
設定方法はウィルス対策ソフトごとに異なりますので(そもそもそういう設定のできないソフトもあるかもしれません)、マニュアルを参照してください。マニュアルを見てもやり方がわからない場合、一般的にセキュリティ対策ソフトのサポート窓口は対応がしっかりしているので、電話相談してみることをお勧めします。
ウィルス、スパイウェア
PCがウィルスやスパイウェアに感染している場合にも、ラグが発生することがあります。ある日を境に突然ラグが発生した場合には、ウィルスやスパイウェアを疑ってみた方が良いと思います。
ウィルス対策ソフトをインストールしていない場合には、まず何かインストールしましょう。メジャーなのはシマンテックのNorton AntiVirusやトレンドマイクロのウィルスバスターです。すでにインストール済みの場合には、データを最新にして念のためドライブを全スキャンしてみましょう。
ウィルスが見つからなかったら、次にスパイウェアのチェックをします。アダルトサイト被害対策の部屋の「スパイウェア」のコーナーに、SpybotとAd-Awareを使ったスパイウェア除去のやり方が説明されていますので、参照しながらチェックしてみましょう。それぞれカバーしているスパイウェアが微妙に違うらしく、両方でチェックするのがお勧めだそうです。
ハードディスク
HD上のリネージュのインストールされた領域にフラグメンテーションが発生すると、処理低下のため微妙に表示が遅くなることがあります。この場合には、デフラグを使ってHDを最適化してやると、症状が改善することがあります。
デフラグは、Windows 2000以降の場合には次のように実行します。
- 「マイコンピュータ」を開きます。
- デフラグしたいドライブを右クリックして [プロパティ] をクリックします。
- [ツール] タブをクリックし、「最適化する」ボタンをクリックします。
Windows 98では次のように実行します。
- [スタート]−[プログラム]−[アクセサリ]−[システムツール]−[スキャンディスク]をクリックします。
- 「エラーをチェックするドライブ」欄でチェックするドライブを選択します。
- 「チェック方法」に「完全」を選択します。
- 「エラーを自動的に修復」にチェックを入れて、画面下の[開始]をクリックします。
デフラグに異常に時間がかかる場合には、Windows.FAQの「デフラグ、スキャンディスクの注意点」を参照してみてください。
フラグメンテーションとは別の問題として、インストールされたリネージュのデータが壊れている場合に、「Sprite file 2150-0.spr doesn’t exit」のようなエラーメッセージがチャット欄に表示されることがあります。このようなエラーが出ない場合でも、切断ポイントとして知られた場所でもない場所で(たとえば火山では数か所そうした切断ポイントがあることが知られています)クライアントが落ちるようになったら、インストールされたデータが壊れている可能性があります。この場合には、次の手順で再インストールしてください。
- リネージュをアンインストール。
- デフラグなどを使ってHDを最適化。
- リネージュを再インストール。
リネージュを再インストールしても同じ症状が続く場合には、HD自体の故障が疑われます。HDの故障は、Drive Fitness Testというツールを使って調べることができます。Drive Fitness Testを使うには、まず次のようにFDまたはCD-ROMを作成する必要があります。
- FDを作成する場合
-
- 「Download Windows diskette creator」をダウンロード。
- ダウンロードしたEXEファイルを実行し、メニューに従ってFD作成。
- CD-ROMを作成する場合
-
- 「Download a CD image」をダウンロード。
- CD書き込みソフトを使って、イメージをCD-Rに書き込む。操作方法は書き込みソフトにより異なるため、それぞれのマニュアル参照。
作成したFDまたはCD-ROMからPCを起動して、HDテストを実行します。詳しい手順は「Drive Fitness TestでのHitachi (IBM) HDD診断方法」を参照してください。テストの結果、不具合があるとわかった場合には、データのバックアップを取った上でHDを新しいものに交換しましょう。
回線工事の予定
回線上で工事が行われると、ラグや切断が発生することがあります。
ですから、工事の予定をチェックしておいて、ラグや切断の発生しそうな時間帯には狩りを避けるなどの予防をすることが重要です。次の工事予定をチェックしておくことを習慣にしましょう。
- NCJ(NCJの使っているデータセンタ関連を含む)
- プロバイダ
- 回線業者(e-AccessやAccaなど)
Yahoo! BBやケーブル系の回線の場合には、プロバイダが回線業者も兼ねています。その場合には、もちろん回線業者の工事予定を別にチェックする必要はありません。
工事の種類にもよりますが、大規模な装置入れ換えの工事があった場合には、工事として予告された時間を過ぎても通信状態が安定しないことがあります。装置故障による回線障害が発生して、復旧した後も同様です。1〜2時間程度は激しいラグが続いたりすることがありますから、予定時間が終わったからと言っても安心せず、少し様子を見ることが大事です。最悪の場合には、数時間ラグが続くこともあります。
NTTのフレッツシリーズを利用している場合には、工事予定をメールで事前に連絡してくれる「メール情報配信」サービスがあります。利用するには、メール情報配信の登録ページより申し込んでください。
通信機器の異常
家庭内に設置した通信機器に異常があっても、ラグや切断が発生します。
ユーザでチェックすべきは、次のような装置です。このうちルータやHUBは使用していないこともありますが、その場合にはもちろんチェックする必要はありません。
- モデム
- ルータ
- HUB
- LANケーブル
通信切断が頻発する場合には、まずモデムのLEDを確認しましょう。LEDの位置や意味は機種ごとに異なりますから、モデムのマニュアルを参照して調べてください。エラーのLEDが点灯している場合には、モデムが購入品である場合にはメーカに、レンタルの場合にはプロバイダに苦情を言いましょう。
ルータもモデムと同様にLEDで状態を確認します。
HUBは、ポート(LANケーブルの差し込み口)についているLEDを確認します。LANケーブルを刺してもLEDの点灯しないポートは、ポートが不良です。別のポートを利用しましょう(できればHUBそのものを交換した方が…)。
HUBのどのポートにLANケーブルを刺してもLEDが正常に点灯しない場合(たまに消灯する場合を含む)には、LANケーブルの不良が考えられます。LANケーブルは「線」ですから、ケーブルの上に椅子で乗ったりすると内部の線が切れてしまうことがあります。こうして内部的に線が切れた状態になると、ケーブルの曲がり具合によって接触状態が変わり、切断するようになります。こうなってしまったケーブルは、交換するしかありません。ケーブルは必要以上に長いものは避け、ケーブルの上にモノが乗るような状況を避けて設置しましょう。
逆にケーブルが短すぎて、無理に引っ張るような形で設置されている場合には、線をコネクタにつないでいる部分の接触が悪くなり、切断が発生するようになることがあります。こうなったケーブルも、交換するしかありません。ケーブルの抜き差しを行う際は、線の部分を引っ張ったりせず、コネクタ部分を持つようにしましょう。また、ピンと張った状態で設置することなく、ある程度は余裕を持たせた長さのケーブルを選びましょう。
モデムのリンクは切れていないにも関わらず、ルータから先の通信ができなくなる現象が出る場合、モデムとルータの相性が悪い、あるいはモデム側のポート設計に問題があり接触が悪かったときなどのリンク回復が満足にできていないことが考えられます。この場合、モデムとルータの間にHUBを入れてやると安定することがあります。このとき、オートネゴシエーション機能を持たないHUBを使用した場合には、HUBとモデムの間はリバースケーブルを使う必要がありますので注意してください。
とことん頑張る人は、ADSLノイズ対策をしてみるのも良いでしょう。ただし、テスター用意しろなどと敷居が高いので、ある程度知識のある人以外にはお勧めしません。
通信機器の熱対策
一般的に電子機器は、高熱になると動作が不安定になります。熱暴走によって誤動作すると、切断原因となります。
ADSLモデムなどは、安く製作されているため熱対策が十分に取られていないことが多いので、夜間電源を落とすなどして機器を冷やすと、ラグ・切断が減ることがあります。
また、モデムやルータを設置する際には熱のこもらない場所を選ぶことも大事です。機器を手で触ってみて、やけどしそうなほど熱く感じたら、熱暴走の可能性を疑いましょう。熱暴走の場合には、通気の良い場所に設置し、扇風機などで風を当てると改善します。
通信機器の性能
ルータを使って複数台のPCを接続している場合、ルータやHUBの性能によってはラグが発生することがあります。
ルータを使わずにPCを直接つなぐとラグが発生しなくなるような場合には、通信機器の性能不足が疑われます。ルータやHUBの通信速度は、現在は100BASE-TX対応のものが主流です。しかし、実際に複数台のPCを接続して同時に通信すると、100BASE-TXのものだと通信量が多いときにはよくパケットを落とすそうです。
複数台のPCを使用する場合には、少し高くなりますが、ルータやHUBには1000BASE-T (Giga対応) のものを選びましょう。高性能のものを使用すれば、パケット落ちによるラグは解消します。
回線の性能
ISDNやADSLなど、比較的低速な回線を使用している場合、ルータを使って複数台PCをつないで同時に通信すると、リネージュでラグが出ることがあります。実効速度が1〜2Mbps程度の回線では、リネージュ起動中に他のPCからネットサーフィンしたりすると、てきめんにラグが出ます。
回線速度が早くない場合、リネージュで遊ぶ際には、他のPCからインターネットへのアクセスは避けましょう。どうしても同時に使用したい場合には、光回線など高速の回線に切り替えることを検討した方が良いでしょう。
無線LAN
屋内の配線に無線LANを使用している場合、ラグや切断の原因となることがあります。同一の室内で使用していても、機器の性能(あるいは品質)や建造物の構造などの条件によっては、通信上の問題が発生します。近所に無線LANを使っている人がいれば、電波の干渉によりラグや切断が発生する可能性もあります。
Webサーフィンをしているときには、ときどき多少応答が遅かったり、たまに瞬間的に接続が切れても表示上特に問題になることはありませんが、オンラインゲームにおいてはいずれも致命的な障害です。リネージュをプレイするためには、設置条件が良いと思われる場合でも無線LANの使用は避けるのが無難です。同様の理由から、Air H”もお勧めできません。
電話回線の状態
電話回線自体の品質が悪い場合(通話時にノイズがあるなど)には、当然ながらラグや切断の原因となり得ます。これは、NTTの113に相談すると調べてくれます。
一般窓口の116は昼間しか電話を受け付けていませんが、113は24時間対応しています。不具合が発生しているその場で連絡した方が解決する可能性が上がりますから、ぜひ不具合発生時にはこちらを活用してください。夜間発生した不具合について昼まで待って116に電話すると、「今は何も問題ありませんねぇ」で終わってしまうことがよくあります。
NTTには「(通話のための)電話回線」の品質を保証する義務があるため、通話でも問題が発生する不具合の場合には、無償で調査して対応してくれます。保証する回線品質についてもNTTには厳格な基準があり、「通話でノイズが出る」などと言うのは基準の上では論外です。このような場合、ただちにNTTに苦情を言うべきです。
「通話では特に問題はないけれども、電話がかかってくるたびに必ず切断する」という障害が、NTTが各家庭に設置している保安器と呼ばれる装置の型番が古い場合に起こることがあります。この問題は保安器を交換することで解消できますが、保安器が古くても通話には問題がないため、工事費用はユーザ側に請求されます(ADSLが世に出て間もなくの頃は無償交換することもあったようですが、この頃は「ユーザ側負担」として対応を統一しているそうです)。
ADSLモデム上でリンク断となり回線切断する不具合が多発する場合には、プロバイダ側のアクセス装置に問題がある可能性があります。この場合には、回線自体には問題がないためNTTでは何も対処できませんが、プロバイダを変更することで解決できます。
通信品質の問題が起きた場合、原因がNTTの持つ回線自体にあるのか、プロバイダの持つ終端装置にあるのかの切り分けは、ユーザからは難しいのですが、まずNTTに回線の調査をしてもらい、それで問題ないと言われた場合には、プロバイダを変更することを検討した方が良いかもしれません。
通信回線の状態
ADSL回線では、交換局から自宅までの距離が遠いと回線速度が遅くなったり、通信状態が不安定になったりします。交換局から自宅までの距離は、116に問い合わせると調べて教えてもらえます。交換局からの距離が2km以上の場合には、ノイズによって回線が不安定になっている可能性があります。
契約しているプロバイダに、回線が不安定であることを相談すると、交換機側をノイズに強い設定に変更して、通信状態を向上させてもらえることがあります(ただしこの設定をすると、通信速度は低下します)。切断が毎日のように発生する場合には、サポート窓口に相談してみると良いでしょう。
Yahoo! BBの場合には、交換局からの距離が遠く回線が不安定なユーザーのために、reach DSLという特別な規格のモデムを提供しています。これは、通信速度をある程度犠牲にして安定性を増すための規格です。回線状態によっては、この装置に変えてもらうことを検討しても良いかもしれません。
通信状態
リネージュのサーバまでの通信経路上で遅延が発生したりデータが失われている場合、その頻度や遅延具合に応じてラグや切断が発生します。
通信経路上のどこでラグが発生しているのか調べる方法については、「経路の調査」と「通信状態調査」を参照してください。
調査の上、プロバイダ内にラグ原因があるとわかった場合、プロバイダのサポートに苦情を出して改善してもらうか、プロバイダを変更するしか解決方法はありません。
プロバイダ(上位プロバイダ含む)の外にラグ原因がある場合には、リネージュ側の契約回線でラグが発生しているということになります。この場合には、NCJに対処してもらう以外には根本的な対策がないので、NCJに苦情を出しましょう。リネージュ側の契約回線の問題であっても、ユーザから苦情を出さない限り、NCJではどのような経路上での通信でラグが出ているのか把握することができません。必ず公式サイトから苦情を出しましょう。全体チャットで文句を言っているだけでは、決して対応してもらえません。
なお、プロバイダ変更するにあたっては、どのプロバイダに変更すれば良いかが悩みどころとなりますが、加入者数やその地域で使われている装置などによって、同じプロバイダでも地域ごとに通信品質は異なります。ですから、どこのプロバイダが良いかということは、一概には言えません。地域ごとの加入者数や使用装置や帯域などの情報は、プロバイダからは公開されないのがふつうなので、残念ながら口コミに頼るしかありません。なるべく住んでいる場所の近い人から、情報を集めましょう。
ちなみに、管理人の周囲で評判が良いのはDTIです。知人に大阪、埼玉、北海道のユーザがいますが、いずれもNCJ側装置の不具合や工事による切断を除いては回線が原因の切断経験がなく、日頃から目だったラグもないそうです。ただし、これも他地域でも同じように快適かどうかは、わかりません。