NO-IPドメインの差し止め

無料DDNSサービスのNO-IPのドメイン22種を、「マルウェアの温床になっている」としてMicrosoftが提訴して差し止めたそうです。(cf. 「ダイナミックDDNSがマルウェアの温床になっているとしてMicrosoftがNO-IPのドメイン差し止め」Gigazine)自分もクラン用の掲示板に利用していたので、思い切りとばっちりを食いました。

この件に関してはMicrosoftが6/30に、NO-IPが7/1にブログ記事という形で声明を出しています。

Microsoftの方は、読むまでもなく自画自賛。マルウェアに屈せず戦う企業をこれでもかってほどアピールしています。が、巻き添えを食ってドメインが使えなくなった罪のない人たちへはどう対処していくつもりなのかに関しては、まったく言及されていません。

NO-IPの記事の方では、NO-IPからMicrosoftに連絡をとってみたと書いてありました。Microsoft側は事前連絡もなしにいきなり差し止めという強硬な手段に出た上、「通信を遮断するのはマルウェア感染が確認されたドメインのみとして、問題のないドメインは使えるようにするつもりだ」と言っているくせに、実際問題できていない、と。現状でNO-IPが提示できる解決策としては、差し止めを免れたドメインで新しく名前を取り直して移行することだそうです。今NO-IPで使えるドメインは、次のもの。

  • ddns.net
  • webhop.me
  • serveminecraft.net
  • ddnsking.com
  • onthewifi.com

ただし世界中のNO-IP難民からのアクセスが集中して通信やサーバが過負荷状態にあるようで、NO-IPへは非常につながりにくくなっています。少し時間を空けるなどして、気長に頑張るしかなさそう。

それにしても、マルウェア感染が多いからってDDNSのドメイン名を差し止めても、全然根本解決にならないと思うんだけどなぁ。感染したマシンをネットから切り離すようプロバイダと協力しないと意味がない気がします。マルウェア感染率の最も高いOSは世界中で一律に使用禁止、なんてことになったらどうなるか、考えてみたらいいのに。Windows使用禁止になるのは間違いないと思うよ。でもたとえ使用禁止して一時的にマルウェアが減少したように見えたとしても、長い目で見たら意味ないし正規ユーザが迷惑するだけで良いことないよね。